トランプ氏がオバマ夫妻を「猿」に描写し即削除。身内からも批判殺到の動画投稿とは?その全貌とリスク管理の崩壊

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「冗談でした」で済む話と、済まない話があります。 2026年2月5日深夜、トランプ大統領のアカウントから投下された動画は、完全に後者でした。

バラク・オバマ元大統領とミシェル夫人を、猿(類人猿)の体に合成して晒す。

これを見た瞬間、私は「ああ、現場(政権)の安全装置が壊れているな」と直感しました。 これは単なる誹謗中傷ではありません。アメリカという国の古傷をナイフでえぐるような、歴史的タブーへの抵触です。 今回は、この騒動がなぜこれほど燃え上がったのか、そしてその後の対応の「まずさ」についてハックします。

目次

事件の全貌:「ライオン・キング」ミームの最後数秒

問題の動画は、トランプ氏自身のSNS「Truth Social」に投稿されました。 内容は、2020年選挙の不正を訴える陰謀論めいたもので、トランプ氏を「ジャングルの王(ライオン)」として英雄視するAI生成動画です。

最後の1秒に仕込まれた「毒」

動画の大部分はいつものプロパガンダですが、ラスト数秒で空気が凍ります。 『ライオン・キング』の有名な曲「The Lion Sleeps Tonight」に合わせて、オバマ夫妻の顔が合成された猿が登場するのです。

なぜ「猿」が絶対的タブーなのか

日本人の感覚だと「政治風刺で動物に例えるのはよくあること」と思うかもしれません。 しかし、アメリカにおいて黒人を「猿(Monkey/Ape)」に例えることは、奴隷制時代から続く「人間以下の存在(Dehumanization)」という強烈な差別的意味を持ちます。 しかも今は2月。「黒人歴史月間(Black History Month)」の真っ只中です。 このタイミングでの投稿は、無知だったとしても、悪意があったとしても、弁解の余地がない「最悪の地雷」でした。

異例の「身内」からの総スカン

普段、トランプ氏の過激発言に対して沈黙を守る共和党内からも、今回は即座に悲鳴が上がりました。

盟友ティム・スコットの激怒

共和党唯一の黒人上院議員であり、トランプ氏の盟友でもあるティム・スコット氏は、 「このホワイトハウスから見た中で最も人種差別的だ」 と切り捨て、即時削除と謝罪を要求しました。 味方であるはずの議員たち(マイク・ローラー、ロジャー・ウィッカーら)も次々と「許されない」と表明。 「身内がドン引きする」というのは、組織崩壊のサインです。

「開き直り」から「責任転嫁」へ。最悪の危機管理

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私が現場監督として最も呆れたのは、動画の中身よりも、その後の**「対応のブレ」**です。

1. 最初は「開き直り」

当初、ホワイトハウス報道官はこう言いました。 「これはただのインターネット・ミームだ。民主党員をライオン・キングのキャラに例えただけ。リベラルの『偽の怒り』には付き合わない」 つまり、「怒る方がおかしい」と火に油を注いだのです。リスク管理能力ゼロです。

2. 炎上してからの「責任転嫁」

しかし、共和党内からの批判が止まらないと見るや、昼には動画を削除。 そして説明を一変させました。 「スタッフが誤って投稿した。大統領本人は見ていない」

出ました。「秘書がやりました」構文です。 現場で事故が起きた時、「俺は知らん、作業員が勝手にやった」と言う監督についていく部下はいません。 この一連の対応は、政権内部のガバナンスが機能していないことの証明です。

元現場監督の視点:SNSは「高圧電流」だと思え

トランプ陣営の周りには、イエスマンばかりが集まっているのでしょう。 「この動画、面白いですね!アップしましょう!」 内輪(エコーチェンバー)ではウケたかもしれません。しかし、一歩外に出ればそれは「凶器」になります。

SNSのアカウントは、数千万人に届く「高圧電流のスイッチ」です。 それを扱うリテラシーがない人間(あるいはAI)に運用を任せていること自体が、最大のリスクです。

まとめ:デジタルタトゥーは消えない

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動画は削除されましたが、スクショや録画は世界中に拡散されました。 オバマ夫妻は沈黙を貫いていますが、その沈黙こそが、トランプ氏の品性の欠如を際立たせています。

「スタッフのミス」で片付けようとしていますが、この件は今後の政権運営、特に黒人有権者や中道派との関係に、消えない亀裂を残すことになるでしょう。

リーダーの皆さん。 スマホの「投稿」ボタンを押す前に、もう一度確認してください。 「それは、世界に見せても恥ずかしくないものか?」

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