「ココナラで稼ぐ=自分の商品を売る」 99%の人がそう思っています。
しかし、世の中の「社長」や「お金持ち」を見てください。 彼らは自分で汗水垂らして作業しているでしょうか? いいえ、「得意な人に任せて、全体を管理している」はずです。
実は、ココナラは「商品を売る場所」であると同時に、「最強の仕入れ先」でもあります。
今回は、あなたがスキルを身につける必要は一切なし。 ココナラのクリエイターに「発注」し、それを自分のお客さんに納品して稼ぐ、「デジタル現場監督」という稼ぎ方について解説します。
これは「転売」ではありません。立派な「ディレクション(監督)業務」です。 高卒の元施工管理が教える、ビジネスの階層を一つ上がるための講義です。
職人(プレイヤー)になるな、監督(マネージャー)になれ
私が建設現場で働いていた時、 「溶接工(職人)」だった頃は、自分の体力が続く限りしか稼げませんでした。 しかし、「施工管理(監督)」になった途端、何十人もの職人を動かすことで、一人では不可能な規模の仕事を回せるようになりました。
Webの副業も同じです。
- 職人スタイル(出品者): 自分で記事を書く、自分で絵を描く。自分の時間が限界=収入の限界。
- 監督スタイル(発注者): 「記事書ける人」「絵描ける人」をココナラで探して依頼する。自分は指示出しだけ。いくらでも案件を増やせる。
スキルがないと嘆くなら、「スキルがある人を安く雇えばいい」のです。
具体的な「差額ビジネス」の仕組み
やり方はシンプルです。 「リアルな知人や企業」から仕事を受け、それを「ココナラ」で外注する。 その差額があなたの利益になります。

ケース1:知人の飲食店のメニュー作成
あなたの行きつけの居酒屋の大将が「メニュー表がボロボロで新しくしたいけど、パソコン苦手で…」と困っていたとします。
- 受注: あなたが「俺が1万円で作りますよ!」と請け負う。
- 発注: ココナラで「メニュー表 デザイン」と検索し、3,000円で作ってくれるデザイナーに依頼する。
- 納品: 出来上がったデータを印刷して大将に渡す。
- 利益: 10,000円(売上) – 3,000円(原価) = 7,000円の利益
あなたはデザインソフトを1秒も触っていません。 やったのは「大将の要望を聞いて、ココナラの人に伝えた」だけです。
ケース2:動画編集の案件
クラウドワークスなどで「YouTube動画編集:1本5,000円」の案件を見つけたとします。 これを、ココナラやSNSで「駆け出しなので実績作りたいです!2,000円で編集します!」という若手に依頼します。
- 受注: 5,000円の案件を確保。
- 発注: 2,000円で再委託。
- 管理: 上がってきた動画をチェックし、納品。
- 利益: 3,000円の利益
これが「仲介(エージェント)」の仕事です。
現場監督(あなた)の仕事は「品質管理」
「右から左に流すだけでお金をもらっていいの?」と罪悪感を持つ必要はありません。 あなたは以下の重要な付加価値を提供しています。
- ヒアリング(要望の整理) 大将のふんわりした「いい感じにして」という言葉を、「筆文字フォントで、和風な感じで」と具体的な指示に変換する仕事。
- クオリティチェック(品質管理) 上がってきた成果物が要望通りか確認し、ダメなら修正指示を出す仕事。
- リスク管理(納期管理) 納期に間に合うようにスケジュールを調整する仕事。
これらは、立派な「ディレクション費用」です。 お客様は「誰に頼めばいいか分からない」「指示の出し方が分からない」から困っているのです。 あなたがその面倒を引き受けるのですから、堂々と対価をもらってください。
この手法のメリット・デメリット
メリット
- スキル不要: デザインや動画編集ができなくても仕事が取れる。
- 時短: 作業は他人がやってくれるので、自分は営業に集中できる。
- 無限の可能性: 「HP制作」「ロゴ作成」「翻訳」など、あらゆるジャンルの仕事を受けられるようになる。
デメリット
- 赤字リスク: 見積もりを間違えると、外注費の方が高くなることがある。
- 品質ガチャ: ココナラの出品者のレベルにバラつきがある。(良いパートナーを見つけるまでが大変)
- 板挟み: クライアントと外注先の間に立って、連絡調整をするストレスがある。
成功のコツは「良い職人(パートナー)」を見つけること
建設現場でも、腕の良い職人を知っている監督は最強です。 ココナラでも同じ。
- 安いけど仕事が早いライター
- 連絡がマメなデザイナー
彼らを見つけたら、「継続して頼むから安くしてくれない?」と交渉したり、リピートして信頼関係を築いたりしましょう。 「困ったら〇〇さんに頼めば何とかなる」 という外注先リスト(職人名簿)ができれば、あなたはもう「一人前の経営者」です。
まとめ:自分の手で稼ぐな、頭で稼げ
「ココナラ=自分が出品する場所」という思い込みを捨ててください。
自分にスキルがないなら、ある人を使えばいい。 あなたがやるべきは、「困っているお客さん(仕事)」を見つけてくることです。
これは、現場仕事で汗を流してきた私たちが得意な「段取り」の世界です。 パソコンの前で一人で悩むより、外に出て「何か困ってることない?」と聞いて回る。 そして、その解決策をココナラで買う。
この「わらしべ長者」のような錬金術こそ、アナログ人間が最短で大きく稼ぐための裏ルートなのです。

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