「やった!もっと稼げる!」と思ったあなた、ちょっと待った!
最近、ニュースで「年収の壁を103万円から178万円に引き上げよう!」という話、よく聞きませんか?
パートやアルバイトで働く私たちにとって、「103万を超えないようにシフトを調整する」のは毎年の悩み。「えっ、これからは178万円まで稼いでも税金かからないの? 最高じゃん!」と思いますよね。
でも、ちょっと待ってください。実はこの話には、「税金より怖いラスボス」の話が抜けているんです。 今日は、一見良いニュースに見える「178万円の壁」の裏に隠された、「高すぎる社会保険料」問題について、アホな私でもわかるように解説します。
そもそも「178万円の壁」って何?良いニュースのはずが…
まずは、今話題になっている「178万円」の話をサクッと整理しましょう。
これまでのルール:「103万円」を超えると税金がかかっていた
今までは、年収が103万円を超えると、「所得税」という税金を払わなきゃいけませんでした。だからみんな、103万円を超えないように働く時間をセーブしていたんですね。
新しい提案:物価も上がったし、このラインを「178万円」まで上げよう!
「昔より物価も最低賃金も上がってるのに、103万の壁はずっと昔のまま。おかしくない?」 ということで、「非課税(税金がかからない)ラインを178万円まで引き上げよう!」という提案が出てきました。
これが実現すれば、178万円まで働いても「所得税」はゼロになります。ここまでは、すごく良い話です。
ここに罠がある!税金より高い「社会保険料」の壁はそのまま
しかし、ここからが本題です。私たちの給料から引かれるのは「所得税」だけじゃありません。もっとデカいのがいます。それが「社会保険(年金・健康保険)」です。
隠れたラスボス:所得税は数千円だけど、社会保険料は「給料の約15%」も取られる
ぶっちゃけた話をします。 103万円をちょっと超えた時に払う「所得税」なんて、実は年間数千円〜数万円レベル。痛いけど、致命傷ではありません。
でも、「社会保険料」は違います。これは給料の約15%(会社負担分も合わせると30%!)というエグい金額を持っていきます。 年収150万円なら、約20万円以上が社会保険料として消えるイメージです。
106万と130万の壁:178万まで稼いでも、このラインでガッツリ引かれる矛盾
ここが一番の落とし穴です。 たとえ「税金の壁」が178万円に上がったとしても、「社会保険の壁(106万円または130万円)」は今のところそのままなんです。
つまり、こうなります。
- 「よし、178万円まで税金かからないから、バリバリ働くぞ!」
- 年収106万円(または130万円)を超えた瞬間…
- 「はい、社会保険料で月2〜3万引きますねー^^」
- 「えっ!? 税金はゼロなのに、手取りがめっちゃ減った!」
これが「高すぎる社会保険料問題」の正体です。
シミュレーション:178万稼いだら、手取りはどうなる?
具体的にどうなるか、ざっくり見てみましょう。
悲しい現実:「税金ゼロ」でも「保険料で27万円減」?働き損の正体
もし壁が178万円になって、あなたが頑張って年収178万円稼いだとします。
- 所得税: 0円(やったぜ!)
- 社会保険料: 約27万円引かれる(えっ…)
- 手取り: 約151万円
一方、壁を意識して年収105万円で止めていた場合。
- 所得税: ほぼ0円
- 社会保険料: 0円(夫の扶養などの場合)
- 手取り: 105万円
「73万円分も多く働いたのに、手取りは46万円しか増えてない…」 これ、時給換算するとめちゃくちゃ低くなってしまうんです。これが「働き損」*と言われる理由です。
みんなの不満:「税金安くする前に、この高すぎる保険料をなんとかして!」
ネットで「178万円の壁」が話題になる一方で、「いやいや、問題はそこじゃない!」と怒っている人が多いのはこのためです。
「所得税(ザコ敵)を倒しても、社会保険料(ラスボス)が残ってたら意味ないじゃん!」
今の議論では、このラスボスをどうするかがあまり語られていません。
まとめ:壁が動いても「手取り」が増えなきゃ意味がない
「年収178万円の壁」への引き上げは、確かに減税としては嬉しいニュースです。でも、それだけで「働き控え」が解消されるわけではありません。
私たちが本当に知りたいのは、「結局、手取りはいくら増えるの?」ということ。 今後、ニュースを見る時は「税金の壁」だけでなく、「社会保険の壁はどうなるの?」という点に注目してみてください。そこが変わらない限り、私たちの「働き損」モヤモヤは晴れないかもしれません。

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