出張で知らない地方都市に来たとき。 ビジネスホテルの狭い部屋に荷物を置いて、ふらりと外に出る瞬間が一番ワクワクしませんか?
見知らぬ路地裏、どこからともなく漂ってくる焼き鳥の煙、そして赤提灯の揺らめき。 「コンビニ弁当で済ませるのは絶対に嫌だ。でも、一見(いちげん)で知らない暖簾(のれん)をくぐるのは、やっぱり勇気がいる…」
そんな時、私たちの背中を力強く押してくれるのが、月曜夜のバイブル『吉田類の酒場放浪記』です。 私もあなたと同じで、出張先では必ずと言っていいほど、スマホで「地名 + 酒場放浪記」で検索して店を探します。なぜなら、そこには間違いのない「正解」があるからです。
今日は、同じく出張先での一人飲みや立ち飲みを愛する同志に向けて、番組の細かすぎる魅力と、類さんに学ぶ「出張先での立ち飲みの楽しみ方」について、熱く、そして濃いめに語らせてください。
なぜ私たちは「吉田類」に惹かれるのか?食レポじゃない「人間レポ」の凄み
BS-TBSで20年以上続いているお化け番組。 黒いハンチング帽を被ったおじさん(類さん)が、ただ居酒屋で飲んで食べて、一句詠んで帰るだけ。 事件も起きなければ、ドラマチックな展開もない。それなのに、なぜあんなに面白く、愛おしいのでしょうか。
飾らない飲みっぷりと「濃いめ」の酒
今のグルメ番組って、「食感の宝石箱や〜」みたいな気の利いたコメントばかりじゃないですか? でも、類さんは違います。 ビールをグイッと飲んで、「うーん、たまらん!」。 熱々のモツ焼きを食べて、「こりゃあ、お酒が進みますねぇ」。 基本、これだけです(笑)。
特に最高なのが、番組後半の姿です。 最初はシュッとしているのに、ホッピーやウーロンハイを飲むたびに顔がどんどん赤くなり、目がトロンとしてくる。 店員さんに「焼酎、濃いめですねぇ!」と嬉しそうに絡み、たまに呂律が怪しくなって何を言ってるか聞き取れないこともある。 あの「本当に楽しんで飲んでいる素の姿」が、嘘がなくて信用できるんですよね。私たちが見たいのは完璧な食レポじゃなくて、「幸せな酔っ払い」なんです。
店主や常連さんへのリスペクト
そして、類さんの本当の魅力は「人たらし」な部分にあります。 必ずお店のご主人や、隣り合わせた常連さんに敬意を払って話しかけますよね。
「お父さん、ここには長く通ってるんですか?」 「へぇ、この煮込みは先代から継ぎ足しなんだ」
料理の味だけでなく、「その店が積み重ねてきた歴史」や「そこに集う人々の人生」を味わっている。 だからこそ、見ている私たちも「ああ、いい店だな」と温かい気持ちになれるんです。河本邦弘さんの渋いナレーションが、またいい味を出してますよね。
出張族の必勝法!「酒場放浪記」のお店にハズレなし説
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私は出張先でお店を探す時、食べログの点数よりも「酒場放浪記に出たことがあるか」を圧倒的に重視します。そこには明確な理由があります。
昭和の空気が残る「コの字カウンター」
番組が選ぶお店は、流行りのネオ居酒屋やチェーン店ではありません。 創業何十年という、地元に根付いた渋い「大衆酒場」がメインです。
特に注目してほしいのが、番組によく出てくる「コの字カウンター」のお店。 店員さんを囲むように座るこの配置は、一人客にとって最強です。 店員さんとも話しやすいし、対面のお客さんとも目が合うので、不思議と孤独感がないんです。「一人だけど、一人じゃない」。そんな酒場の魔法にかかりやすいのがこの形です。
ネット検索より「番組HP」を信じろ
食べログ3.0のお店でも、酒場放浪記に出ていれば間違いなく名店です。 なぜなら、あの番組は「安くて美味い」だけでなく、「店の雰囲気」や「大将の人柄」まで含めて選定しているからです。
出張先でスマホを取り出し、「大阪 酒場放浪記」「博多 酒場放浪記」と検索してみてください。 番組で紹介されたお店リストが出てきます。そこに行けば、昭和の風情と、類さんが座ったかもしれない席が待っています。 店の入り口に「酒場放浪記」のステッカーが貼ってあったら、もう勝利確定です。
「立ち飲み」こそ出張の醍醐味。類さん流・愛される一人飲みの流儀
質問者さんも「立ち飲みが好き」とのこと、気が合いますね! 番組でも、角打ち(酒屋の立ち飲み)や、もつ焼きの立ち飲みがよく登場します。立ち飲みこそ、出張族が輝く場所です。
入る勇気がすべて。「魔法の言葉」を使おう
地元の常連さんがひしめく立ち飲み屋。 引き戸を開ける瞬間が一番緊張しますよね。「よそ者が来てごめん」みたいな気持ちになります。
でも、勇気を出して入ってみてください。そして、注文の合間に店員さんにこう言うんです。 「実は、酒場放浪記を見て、出張ついでに来てみたんです」 これ、魔法の言葉です。
店員さんは「わざわざ遠くから!」と喜んでくれますし、それを聞いた周りの常連さんも「どこから来たの?」「ならコレ食べなよ」と優しく迎え入れてくれます。 類さんが繋いでくれた縁だと思えば、会話も弾みます。
乾杯はアイコンタクトで
類さんはよく、隣のお客さんとグラスを合わせて「乾杯」をしますよね。 あれをいきなり真似するのはハードルが高いですが、心がけは真似したいものです。
隣の人と目が合ったり、袖が触れたりしたら、軽く会釈をしてグラスをちょっと持ち上げる。 言葉はいりません。それだけで「お互い、いい酒飲みましょうね」という挨拶になります。 立ち飲みの良さは、この「程よい距離感」です。深入りはしないけど、袖振り合う縁を楽しむ。これぞ大人の遊びです。
締めの一句と引き際の美学
そして最後。類さんは番組の締めに一句詠んで、千鳥足で店を去ります。 あれは「酔いつぶれる前に帰る」という美学でもあります。
出張先だと、解放感からつい深酒してしまいがちです。 でも、店の雰囲気を楽しんで、ほろ酔いで「ごちそうさん!美味しかった!」とサッと出ていく。 ダラダラ居座らず、席を次の人に譲るのが、立ち飲みのマナーであり粋な飲み方です。 「また来たいな」と思うくらいで帰るのが、一番きれいな思い出になりますからね。
まとめ:今夜もどこかの空の下で。さあ、街へ繰り出そう

『吉田類の酒場放浪記』を見ていると、「日本中には、まだまだこんなに良い酒場があるんだ」「働く大人たちの憩いの場っていいな」と勇気が湧いてきます。
今度、出張先で赤提灯を見つけたら、類さんのあの帽子と笑顔を思い出して、勇気を出して暖簾をくぐってみてください。 きっとそこには、テレビと同じような、温かい空間と美味しいお酒、そしてちょっとしたドラマが待っているはずです。
さて、そろそろ喉が乾いてきましたね。 今夜は私も、近所の立ち飲み屋で「ホッピー、中(ナカ)おかわりで!」と叫んできたいと思います。 あなたも、よい夜を。乾杯!

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