現場で見慣れたくさび式とよく似ているのに、どこか違う足場を見た。
支柱の感じは同じなのに、手すりの付き方やすき間が少し違う。
そう感じたことがあるなら、それは次世代足場かもしれません。
見た目は近いですが、従来の足場から手が入った新しいタイプの足場です。
私は足場を組む職人やありません。
それでも監督として、新しいシステム足場が現場に入ってくるのを見てきた側です。
その立場から、次世代足場とは何かを整理します。
従来の足場から何が変わったのかに絞って見ていきます。
足場そのものの全体像から知りたい人はこちらを先に読んでください。

次世代足場とは?まず結論から
先に結論を言い切ります。
次世代足場とは、従来の足場から安全性や施工性・作業空間などを改良した、新しいシステム足場の総称として使われる呼び方です。
一つの決まった規格の名前やなく、各社がよくした足場をそう呼んでいるイメージです。
製品によっては、くさび緊結式足場を発展させた構造が採用されています。
従来のくさび式足場と似た構造を持つ製品も多いですが、製品ごとに構造や仕様は異なります。
だから根っこが近いものもあれば、細かい作りは製品で変わります。
まずはこの位置づけを押さえてください。
そこから一つずつ見ていきます。
そもそものくさび式足場とビケ足場の関係はこちらでまとめています。

くさび式と何が根っこは同じ?
くさび緊結式をベースにした製品では、支柱の緊結部へ部材を取り付ける構造が使われています。
緊結部とは、部材を差し込んで固定するための受け口のことです。
そこへ手すりや斜材を取り付けて留める、という基本はくさび式と近いです。
だから初めて見ても、くさび式を知っていれば大枠はつかめます。
違うのは、その基本にどんな改良が入っているかです。
安全や作業性の面で、製品ごとに工夫がされています。
何が進化したのか
安全面はどう良くなった?
まず注目されるのが、安全面の工夫です。
代表的な製品では、先行手すりを標準的に組み込んだものがあります。
次の作業床へ上がる前に、先に手すりを設けられる構造により、組立て・解体時の墜落防止に配慮されています。
これは手すり先行という考え方で、先に手すりがある状態で作業に入る仕組みです。
もう一つが、床まわりの隙間への工夫です。
製品によっては、床まわりの隙間を減らすための部材や構造が用意されています。
床まわりの隙間を小さくできれば、踏み外しや物体落下のリスク低減につながります。
具体的な構成は、各製品の仕様で確認します。
作業床や手すりがなぜ要るのか、部材の役割はこちらでまとめています。

作業や強度はどう良くなった?
安全面だけやありません。
強度や作業性の面でも、工夫された製品があります。
部材が見直されて、強度が上がっているものもあります。
製品によっては、高層での使用を想定した仕様もあります。
ただし、実際に組める高さは製品仕様や施工条件・構造計算などで決まります。
名前だけで、従来より必ず高く組めると考えるものやありません。
作業の面では、階高や作業空間を広く取って作業性を高めた製品もあります。
作業空間に余裕があることは、通行や作業のしやすさにつながります。
なお対応できる高さや強度の数値は、製品によって違います。
具体的な数値やスペックは、使う製品のカタログや公式で確認してください。
従来のくさび式とどう使い分ける まとめ
最後に整理します。
次世代足場と呼ばれるシステムには、安全性や作業性を高める工夫を取り入れた製品があります。
従来型の足場と同じく、現場条件や施工計画・使用する会社の保有部材などを踏まえて選定されます。
どちらが上というより、条件に合うものが選ばれるということです。
「次世代足場」と呼ばれる製品でも、メーカーやシステムごとに部材寸法・構造・性能・使用条件が異なります。
実際に使うときは、その製品の仕様書や施工要領を確認します。
ここで一つ、大事な注意があります。
見た目が似ていても、別メーカーや別システムの部材を勝手に混用してよいわけやありません。
使える部材の組合せは、各システムの仕様で確認します。
「次世代」という呼び名だけで安全性や使用条件を判断せず、採用するシステムの認定や承認・仕様を確かめます。
新しい足場でも、変わらないことがあります。
その足場にも、あとから多くの職人が乗るということです。
先輩が新人に言う「倒すなよ」は、新しい足場でも同じ重さで通じます。
道具が進化しても、あとから乗る人を守る気持ちは変わらないからです。

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