似たように見える足場でも現場によって種類が違うと気づいたことはないでしょうか。
ビルを囲う足場と戸建を囲う足場をよく見ると組み方がまるで違います。
足場にはいろいろな種類があります。
建築現場でよく見る足場としてこの記事では、枠組足場とくさび式足場と単管足場の3つを比べます。
名前は聞いても違いがぱっと分からへん人も多いと思います。
この3つの足場の種類の違いを管理側の目線で整理していきます。
私は足場を組む職人やありません。
それでも監督として現場ごとに違う足場が使われるのを見てきた側です。
足場そのものの全体像から知りたい人はこちらを先に読んでください。

3種類の違いは「組み方」と「向く現場」 まず結論から
先に結論を言い切ります。
この3種類は主な組み方と使われる現場の傾向が違います。
まずは組み方だけで整理します。
枠組足場は建枠を組み上げる足場。
くさび式足場はくさびで部材を緊結する足場。
単管足場は単管とクランプなどで構成する足場。
そのうえで使われ方の傾向を添えておきます。
私が見てきた現場では枠組は比較的、大きな建物くさび式は住宅や改修単管は、狭い場所や部分足場で見ることが多くありました。
まずは全体像を表で見ておきます。
| 足場 | 主な組み方 | 特徴 | 私がよく見た現場 |
|---|---|---|---|
| 枠組足場 | 建枠を積む | 規格化された建枠を組み上げる | 中高層や比較的大きな建物 |
| くさび式足場 | くさびを打つ | 緊結部にくさびを打ち込んで緊結 | 戸建や改修 |
| 単管足場 | クランプで締める | 鋼管と緊結金具で自在に構成 | 狭い場所や部分足場 |
表はあくまで大まかな整理です。
向き不向きは絶対のものやなく現場の条件で変わります。
この違いが分かると現場でどの足場が使われているか見当がつきます。
細かい違いはこの後で一つずつ見ていきます。
組み方と使う工具の違い
それぞれどうやって組む?
3種類は組み方がはっきり違います。
まず枠組足場は工場で作られた門型の建枠を積み上げていきます。
私が見てきた現場ではくさびを連続して打ち込む足場と、比べると打撃音が少なく感じる場面がありました。
建枠をピンでつないでいく組み方だからやと思います。
枠組足場そのものの特徴を詳しく知りたい人はこちらです。

次にくさび式足場は支柱の緊結部にくさびをハンマーで打ち込んで組みます。
カンカンという打撃音を立てながら手すりや斜材を緊結していきます。
くさび式足場とビケ足場の関係を詳しく知りたい人はこちらです。

最後に単管足場は鋼管と緊結金具を組み合わせて構成します。
現場の形に合わせて構成を調整しやすいのが特徴です。
単管足場の特徴や決まりを詳しく知りたい人はこちらです。

3つの組み方を一言でまとめておきます。
枠組は積む。
くさび式は打つ。
単管は締める。
この積む打つ締めるの違いがそれぞれの足場の性格につながっていきます。
組み方が違えば部材構成や施工計画や現場への納まり方も変わってきます。
構造と使われ方の違い
それぞれの作りと使いどころは?
3種類は構造の作り方が違います。
そのため必要な部材や納まりや計画上の確認ポイントも変わります。
どれが一番丈夫という単純な比較ではありません。
それぞれ決められた条件で安全に組むことが大切なんです。
高さについても単純な順位付けはできません。
高さが大きくなるほど各足場とも使用するシステムや、荷重や壁つなぎや補強などの確認が重要になります。
使われ方の傾向は私の経験からお伝えします。
私が関わった現場では枠組足場を中高層や比較的大きな建物で見ることが多くありました。
私が見てきた中では戸建や改修工事でくさび式足場を見る機会が多くありました。
現在はビル工事用のくさび緊結式足場もあるので低層専用というわけやありません。
単管足場は狭い場所や複雑な納まりや部分的な足場で使われることがあります。
仮設の通路や一部だけの補助足場としても見かけました。
私が見てきた現場でざっくり分けるとこうなります。
枠組は比較的大きな建物。
くさび式は住宅や改修。
単管は狭い場所や部分足場。
これはあくまで私が見てきた傾向で絶対の決まりやありません。
どの足場かで段取りや検査の見方も変わってきます。
組立の進め方と自由度と騒音の違い
進め方や自由度や音はどう違う?
組立の進め方には違いがあります。
規格化された部材を組み合わせる枠組やくさび式と単管を、一本ずつ構成する単管足場では組立の進め方が違います。
納まりへの対応にも違いがあります。
単管は鋼管と金具を組み合わせるため複雑な納まりへ対応しやすい場面があります。
一方で枠組やくさび式も専用部材を組み合わせて現場条件へ対応します。
どれが優れているという話やなくそれぞれ得意な合わせ方が違うんです。
音にも違いがあります。
くさび式はくさびをハンマーで打ち込むため組立や解体のときに打撃音が出ます。
私が見てきた中では枠組足場のほうがその打撃音を少なく感じる場面がありました。
近隣への配慮が要る現場ではこうした音の違いも判断材料の一つになります。
結局どれを選ぶ?現場監督の見方
最後に選び方の見方を整理します。
どれが一番いいというものやありません。
建物の形や足場を設置できる幅・高さ・工期・荷重条件、使用する足場会社のシステムなどを踏まえて選びます。
一つの条件だけで決まるものやないんです。
私が管理側として一つ足すなら足場屋の事情も見ます。
その足場屋が使っているシステムや保有している部材によって現実の選択が変わるからです。
足場屋によって使っている規格も違います。インチ系とメーター系の違いはこちらでまとめています。

どの足場を選んでも変わらないこともあります。
脚部、部材の接続・緊結・壁つなぎ・作業床、墜落防止設備・点検などを計画どおり確認することはどの種類でも同じように大事です。
先輩が新人に言う「倒すなよ」は種類を問いません。
どの足場でもあとから乗る人のために組むという意味は同じなんです。

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