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現場の掛け声は最強の方言や。「よーいよい」「スラー」「子スラー親巻」現場でしか通じん言葉たち

よーいよい。
現場でこの掛け声を聞いたことはありませんか。

私はずっとこれが全国共通やと思っていました。
どこの現場でも通じる合言葉やと信じていたんです。

でもある日それが思い込みやと気づきました。
現場の掛け声は場所ごとにまるで違う。

今日はその面白さの話をさせてください。

目次

1. 「よーいよい」って全国共通やと思ってた

電線を引き込むとき屋外組と屋内組でよーいよいと掛け合う。私はこれが当たり前やと思ってた

電線を引き込む作業があります。
屋外の組と屋内の組に分かれてやる作業です。

壁の向こうとこっちで息を合わせて線を引く。
そのときによーいよいと声を掛け合うんです。

よーーいよい。
よーーいよい。

このリズムで力を合わせて引いていきます。
私はこの掛け声を長いこと使ってきました。

そしてどこでも通じるものやと信じていたんです。
それくらい体に染みついた掛け声でした。

疑うことすらなかったんです。

結論。現場の掛け声は会社や地域でバラバラの最強の方言や

ところがある日気づきました。
この掛け声は会社や地域で違うらしいんです。

私が当たり前に使っていた言葉が別の現場では違った。
そこで腑に落ちました。

現場の掛け声は会社や地域でバラバラの最強の方言やと。
土地が変われば言葉が変わる。

まさに方言そのものなんです。
私は複数の職種と複数の県の現場を渡ってきました。

だからこの地域差を体で知っているんです。
現場を変わるたびに小さな驚きがありました。

ここではこう言うんかという発見の連続です。

2. クレーンの掛け声がとにかく面白い

下ろすときはスラー。正しくはスラーイやけどスラーで通じる。一秒を削るから縮むんや

掛け声が一番面白いのがクレーンまわりです。
物を下ろすときの掛け声があります。

現場ではスラーと言います。
正しくはスラーイです。

スラックつまり緩めるという言葉から来ています。
でも現場ではスラーで一発で通じます。

なぜ縮むのか。
一秒を削る現場やから言葉が短くなるんです。

長い言葉を叫んでいる暇はありません。
だから削れるだけ削られていくんです。

上げるときは巻いて。物を起こすときはトンボ

掛け声はまだあります。
物を上げるときは巻いてと言います。

巻き上げるという言葉から来ています。
そして物を起こすときはトンボと言うんです。

どれも短くて調子がいい。
初めて聞いたらなんのこっちゃと思うでしょう。

でも慣れると体が勝手に反応するようになります。
言葉と動作がぴたりと結びつくんです。

理屈より先に体が動くようになる。
それが現場の言葉の面白いところです。

二本吊りの微調整は子スラー親巻。知らん人には暗号やけど現場では一発で通じる

極めつけがこれです。
二本吊りで角度を微調整するときの掛け声です。

その名も子スラー親巻と言います。
知らん人が聞いたら完全に暗号ですよね。

でも現場ではこの一言で意図がすっと伝わります。
片側と反対側をどう動かすかを一語で表す。

そんな凝縮された言葉なんです。
一語に意図が丸ごと詰まっている。

現場の知恵が生んだ言葉やと思います。
これぞ現場が育てた言語やと私は思います。

道具の呼び名も会社や地域でバラバラや。その話はこっちに書いた。

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3. なぜ掛け声はこんなにバラバラなのか

会社や地域や職種で違う。渡り歩くと同じ動作でも掛け声が変わる

ではなぜここまでバラつくのか。
理由はシンプルです。

会社や地域や職種で掛け声が違うからです。
私は現場を渡り歩いてきました。

すると同じ動作でも掛け声が変わるんです。
こっちの現場のスラーが別の現場では別の言い方になる。

職種が変わればまた別の言葉が飛んできます。
だから一つ覚えても次で通じないことがある。

それでも数日いれば体が馴染んでいくんです。
人間の慣れというのは大したものです。

気づけばその現場の言葉で叫んでいるんです。

短くて即通じることが命。だから現場ごとに独自の言葉が育つ

掛け声に共通するのは短さです。
とにかく短くて即通じることが命なんです。

危険と隣り合わせの現場では一瞬の遅れが命取りになる。
だから言葉はどんどん削られていきます。

そして現場ごとに独自の言葉が育つんです。
その土地その会社でしか通じない言葉になる。

それはよそ者には分からん暗号のようです。
でも中の人間には最速で伝わる魔法の言葉なんです。

効率を突き詰めた結果が方言になる。
考えてみれば面白い話やと思いませんか。

4. でも掛け声だけ真似しても現場は回らん

掛け声は文化で面白い。でも正式な合図や安全のルールは別や

ここで一つ大事なことを言います。
掛け声は現場ごとの文化で本当に面白い。

方言として楽しむぶんには最高です。
でも掛け声だけ真似しても現場は回りません。

正式な合図や安全のルールは掛け声とは別やからです。
掛け声はあくまで現場のあるあるや文化の話です。

それと安全を守るための決まりごとは分けて考える。
ここを混同したら痛い目に遭います。

面白がるのと本気で使うのは別物です。
そこの線引きだけは絶対に守ってほしいんです。

クレーンも玉掛けも合図には決まりがある。資格を取って現場でちゃんと覚えろ

最後に釘を刺しておきます。
クレーンにも玉掛けにも正式な合図の決まりがあります。

手の動きや笛の合図がきちんと定められているんです。
それは掛け声のノリで真似していいものやありません。

きちんと資格を取ることです。
そして現場で正しい合図を教わって身につける。

それが自分と周りの命を守ることになります。
掛け声を楽しむのはその土台があってこそなんです。

土台なしに掛け声だけ真似るのが一番危ない。
順番を守れば掛け声はただ楽しいだけです。

クレーンや玉掛けの資格を休日を潰さず取る方法はこっちにまとめた。

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現場の掛け声は郷土料理と同じやと思うんです。
土地ごとに違う味があってどれも面白い。

よそで食べた味が地元では通じんこともある。
でもその土地の味を覚えると一気に仲間になれる。

だから掛け声は楽しんで正式な合図はきっちり覚えてください。

本日もご安全に!

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この記事を書いた人

手取り9万整備士から、残業120時間超え現場監督まで走ってきた。
そこで一度心が折れて無職に。
底から再出発!机上の空論は書きません。
本日もご安全に。

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