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曲げ加工の材料は完成寸法で頼んだら足りない|掴みしろを加工屋に確認する判断基準

図面どおりの完成寸法で材料を頼んだ。
それだけのはずやのに加工屋から「これやと足りんで」と言われて頭が止まる。

私も昔これをやりました。
仕上がりに近い寸法で材料を用意して加工屋に渡したら足りんと言われたんです。

完成寸法で頼んだのになんで曲げられへんのか。
そう思うのが普通です。

でもこれは曲げ加工を発注する側が最初にぶつかる壁なんです。
図面の寸法と現場で実際に要る寸法はイコールやありません。

図面の寸法と現場で必要な寸法がズレる話はこちらでも書いています

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目次

曲げ加工の材料は完成寸法で頼むと足りない|掴みしろに一律の数字はない

先に答えを書きます。
曲げ加工は完成寸法で材料を頼むと足りなくなることがあります。

曲げるためには完成寸法より長い材料が要る場面があるからです。
この余分な長さを現場では掴みしろと呼んだりします。

そしてもう一つ大事なことがあります。
曲げ加工の掴みしろに一律の数字はありません。

必要な長さは加工機、金型、材質、板厚、曲げR、加工屋によって変わります。
だから「曲げは必ず〇mm足せばいい」という便利な数字は存在しません。

私も昔これで失敗しました。
発注側で製作管理をしていた頃に仕上がりに近い寸法で材料を渡して足りんと言われて固まったんです。

図面の完成寸法さえ押さえれば材料は頼めると思い込んでいました。
その思い込みが崩れた瞬間でした。

正解はシンプルです。
材料を頼む前に後工程を加工屋へ確認して寸法を決めます。

発注側が数字を先に決めるのではありません。
順番が逆になると材料が足りなくなります。

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そもそも掴みしろとは何か

曲げ加工では完成寸法より長い材料が必要になることがある

掴みしろをざっくり言うと曲げるために余分に要る材料の長さです。
曲げ加工では完成寸法どおりの材料だと足りず長めに用意することがあります。

なぜ長く要るのかは加工方法によって考え方が変わります。
だから掴みしろは「必ずこう」と一つに決められるものではありません。

なぜ完成寸法より長い材料が要るのか

加工方法によって必要な長さの考え方は変わる

理由は加工方法で変わります。
代表的なベンダー曲げとロール曲げでも必要な長さの考え方は同じではありません。

加工方法長さが要る考え方位置付け
ベンダー曲げ(プレスブレーキ)端に平らな部分が残らないと加工しにくいことがある必要な長さは金型などで変わる
ロール曲げ端が曲がりにくく平らな部分が残ることがある端は別で処理したり長めに取ることがある

同じ「長さが要る」でも加工方法で考え方が変わります。
だから必要な寸法も方法によって変わると思っておいたほうがいいです。

私も完成寸法より長い材料を用意したことがあります。
加工後に不要な部分を切断して完成寸法に仕上げる前提で頼んだんです。

最初から余分を見込んでおけば足りなくなりません。
その余分をどれだけ取るかを決めるのが後工程の確認です。

掴みしろが足りないと何が起きるか

短すぎる材料を渡すと曲げられない場面が出てきます。
掴みしろが足りないとうまく加工できない場合があります。

ここで一番危ないのは足りない材料を無理に押さえて曲げようとすることです。
曲げ機は挟まれや指の切断につながる重い災害が多い機械です。

だから「短いけど無理やり曲げる」は絶対にやってはいけません。
足りないと分かったら止まって加工屋に相談するのが正解です。

無理な保持のコツや裏技はここには書きません。
安全に関わる判断は必ず加工機と金型を持っている加工屋に委ねてください。

定尺6000だからといって6000以内で必ず加工できるわけではない

定尺は標準の長さ

鋼材には定尺という決まった長さの規格があります。
6000という長さもよく使われる定尺の一つです。

定尺そのものの詳しい話は主題からずれるのでここでは深追いしません。
ここで押さえたいのは定尺の数字と加工できる長さは別物やということです。

曲げの余長を見込んで定尺とは別の長さで頼むことがある

定尺6000だからといって6000以内で必ず加工できるわけではありません。
曲げの余長を見込むと定尺とは別の長さで材料を取ることがあります。

私も曲げの余長を見込んで定尺6000とは別に7000で切って頼んだことがあります。
先に長めに用意しておいて加工後に余分を切り落とす段取りです。

加工後に不要な部分を切断して完成寸法に仕上げることもあります。
だから材料の発注時点で完成寸法だけを見ていると足りなくなるわけです。

定尺の数字に引っ張られず後工程で要る長さから逆算する。
この順番が材料取りの肝になります。

掴みしろは誰に確認するのか|材料を頼む前に加工屋へ伝えること

掴みしろを決めるのは加工機と金型を持っている加工屋

ここが判断の芯です。
掴みしろを決めるのは加工機と金型を持っている加工屋です。

発注側が図面だけを見て余分の長さを勝手に決めるものではありません。
実際に曲げる機械と金型を持っている側でないと必要な長さは出せないからです。

だから発注側がやることは自分で数字を当てることではありません。
後工程を先に確認して必要な長さを教えてもらうことです。

材料発注前に加工屋へ伝える・聞くこと

材料を頼む前に加工屋へ伝えておきたいことがあります。
完成寸法、曲げ位置、曲げ回数、材質、板厚、曲げR、仕上げの有無といった条件です。

これらを伝えたうえで必要な材料の長さを確認します。
伝えるべき項目の細かい範囲は加工屋や品物で変わるので最後は加工屋に確認してください。

曲げR、板厚、材質、加工方法が変われば必要な寸法も変わります。
同じ品物でも条件が違えば要る長さは変わると思っておいたほうが安全です。

聞くのは手間やと感じるかもしれません。
でも材料が足りなくて頼み直すほうが時間も金も余計にかかります。

まとめ

曲げ加工は完成寸法だけでは材料が決まりません。
後工程を先に確認してから材料の寸法を決めるのが順番です。

掴みしろに一律の数字はなく決めるのは加工機と金型を持っている加工屋です。
発注側は自分で当てにいくより先に確認するほうが確実です。

材料を頼む前に後工程を確認して寸法を決める流れ全体はこちらにまとめています

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掴みしろという言葉を正確に覚えることが目的ではありません。
加工方法によって必要な寸法は変わるので材料を頼む前に加工屋へ確認することが一番大事です。

材料取りは料理の下ごしらえに似ています。
仕上がりの形だけ見て切り出すと後の工程で必ず足が出ます。

材料の寸法は図面ではなく後工程から決める。
これを覚えておくだけで足りん材料をつかまされる失敗はぐっと減ります。

本日もご安全に!

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この記事を書いた人

手取り9万整備士から、残業120時間超え現場監督まで走ってきた。
そこで一度心が折れて無職に。
底から再出発!机上の空論は書きません。
本日もご安全に。

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