熱処理がある部品の図面を渡された。
いつも通りに加工に出そうとする。
でもその前に見ておくべきところがあります。
そこを飛ばすと硬くなってから削れない事態になることもあるんです。
私は熱処理がある部品を加工に出す側の経験があります。
図面のどこを確認するかを話します。
熱処理がある図面はまず硬度といつもと違う注意書きを確認する
先に言い切ります。
まず硬度といつもと違う注意書きを確認する。
私が扱ってきた熱処理部品ではまず硬度指定と注意書きを確認してきました。
どんな条件を求められているのか。いつもと違う指示がないか。
ここを最初に押さえておくと後の失敗が減ります。
逆に見落とすと取り返しのつかない手戻りになることもあるんです。
図面のどこを確認するのか
では具体的にどこを見るのか。
私が最初にチェックする二か所を挙げます。
硬度と注意書きです。
順に見ていきます。
硬度の指定を見る
まずは硬度です。
硬度の指定を見るんです。
焼入れなど硬さを求める部品では硬度が指定されていることがあります。
私が扱ってきた図面ではHRCなどの硬さ指定を見ることがありました。
しかも実務上のばらつきを見込んで範囲で指定されることもあります。
だから一つの数字だけやなく指定の幅まで確かめます。
硬度の数値や条件そのものは材質や処理で変わります。
細かい数値はここでは断定しません。
大事なのはまず求められている条件を見ること。
その部品に何が求められているかを最初につかむんです。
いつもと違う注意書き・ここ注意がないか見る
次が注意書きです。
いつもと違う注意書きがないか見るんです。
熱処理がある部品にはここ注意という指示が付くことがあります。
いつもの図面と違う一言が入っていないかを探すんです。
この部分は硬化させない。
この面は処理後に仕上げる。そういう指示が注記に入ることがあります。
いつも通りやと思い込んで流すとこの一言を見落とします。
だから熱処理がある図面ほど注意書きを丁寧に読むんです。
加工と熱処理の順番を間違えると削れなくなる
ここからが今日いちばん伝えたいことです。
熱処理で怖いのは加工との順番です。
加工と熱処理の順番が肝心。
これを間違えると取り返しがつきません。
硬くなってからでは予定していた加工が難しくなることがある
焼入れなどで硬化させると加工前より硬くなります。
硬化してからでは予定していた加工方法で削れないことがあるんです。
焼入れで硬化した鋼は加工前より切削が難しくなることがあります。
予定していた工具や加工方法では対応できなくなる場合もあります。
だから加工と熱処理は工程の順番まで確認します。
熱処理前に済ませる加工もあれば熱処理後に仕上げる加工もあります。
先に加工しておくべきだった私の失敗
正直に私の失敗を書いておきます。
熱処理で硬くなってから削ろうとして削れなかったことがあります。
私のこの部品では先に加工しておく必要がありました。
工程を確認していれば避けられた失敗でした。
硬化した後では予定していた方法で手が出せなかった。
だから熱処理がある部品は工程の順番を先に確かめるようにしています。
熱処理前後の加工順と寸法変化で歪んだ話はこの記事にまとめています

熱処理の中身は別記事で確認する
この記事は図面のどこを見るかに絞りました。
熱処理そのものの中身までは踏み込んでいません。
熱処理の種類を知りたいとき
焼入れや焼戻しといった熱処理の種類。
その違いを知りたいときは別記事にまとめてあります。
図面のどこを見るかと熱処理が何かは分けて考えると整理しやすいです。
まずは確認の勘所を押さえて中身は別で深めるのがいいと思います。
焼入れや焼戻しなど熱処理の種類の違いはこの記事で解説しています

まとめ。硬度と注意書きと順番。この3つを図面で確認する
もう一度整理します。
私が熱処理のある図面で見るのは硬度などの要求といつもと、違う注意書きと加工と熱処理の順番です。
硬度など熱処理後に求められている条件を確認する。
いつもと違う注意書きがないかを丁寧に読む。
そして加工と熱処理の順番です。
熱処理前に済ませる加工なのか熱処理後に仕上げる加工なのかを確認してから流します。
図面に材質や熱処理をどこまで書くかの考え方はこの記事にまとめています

熱処理がある図面は普段より一手間かけて読む。
硬度などの要求と注意書きと工程の順番。
この三つを確かめるだけで失敗はぐっと減るんです。

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