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製作図とは何か。施工図・加工図との違いを全部やってきた私が現場目線で解説

図面を初めて任された若手がまず引っかかるのが名前です。
製作図と施工図と加工図。似た言葉が並んで頭がこんがらがります。

でも安心してください。
この三つは誰が何のために描くかで役割が違うだけです。

私は溶接工や製作管理で製作図を見て物を作ってきました。
施工管理では施工図を扱い発注側としては加工図を加工屋に出してきました。

三つとも立場を変えて実際に触ってきた側です。
どれもそこそこ自分で描いてきたので現場目線で整理してみます。

目次

製作図・施工図・加工図は「誰が何のために描くか」で役割が違う

先に答えを書きます。
名前で覚えようとするから混乱するんです。

大事なのは呼び方ではありません。
誰が使う図で何のために描く図なのかという役割です。

ざっくり言うと製作図は作るため施工図は納めるため加工図は加工するためです。
この軸で押さえると三つはきれいに分かれます。

ただし定義は建築や鉄骨や機械で微妙に違います。
呼び方は会社や業界で違うのでこの記事では私が実際に扱ってきた意味で整理します。

図面主な目的主に見る人私が使ってきた場面
製作図ものを作るため作る側溶接や製作管理で物を作るとき
施工図現場で納めるため施工する側施工管理で現場に納めるとき
加工図部品を加工するため加工する側発注側で加工屋に出すとき

この表はあくまで私が使ってきた意味での整理です。
役割の違いをつかむ入口として見てください。

製作図とは何か

製作図はものを作るための図です。
製品の全体の形や寸法や材質や組み立ての情報が描かれています。

私は溶接工や製作管理として製作図を見て物を作ってきました。
この一枚から何をどう組むかを読み取って形にしていく図です。

見るのは主に物を作る側です。
だから全体の姿と組み方が分かるように描かれています。

一枚の部品というより組み上がった製品を捉える図だと思ってください。
どんな形の物を仕上げるのかがここで決まります。

施工図とは何か。製作図との違い

施工図は現場で納めるための図です。
取り付ける位置や高さや周囲との納まりや現場との取り合いが描かれます。

私は施工管理として施工図を扱ってきました。
物ができても現場に納まらなければ意味がないのでこの図が要ります。

製作図との違いははっきりしています。
製作図が物そのものを捉える図なら施工図は現場に置く段取りを捉える図です。

作る図と納める図では見るところが変わります。
同じ物でも周りの壁や設備との取り合いまで見るのが施工図です。

加工図とは何か。加工屋に出す図

加工図は加工屋が加工するための図です。
部品一枚の長さや穴位置や切欠きや材質が描かれます。

私は発注する側として加工図を加工屋に出してきました。
私が扱ってきた図面では製作図で全体を見て、加工図では部品単位まで落とすことが多かったです。

扱う単位が小さくなるぶん寸法の正確さがそのまま物の精度になります。
だから加工図は数値の一つずつが効いてきます。

加工図を加工屋に出すときの削り代の話はこの記事で詳しく書いています

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加工屋は図面の紙だけでなくCADデータそのものを欲しがります。
加工屋によってはCADデータを加工データ作成に使えるので、紙図面だけより助かると言われることがあります。

私は加工屋の肩を持つ立場でもあります。
だからデータをくれと言われる理由はよく分かるんです。

ただここに一つ引っかかりがあります。
図面は見た目の長さを測るのではなく記入された寸法値を読むのが基本です。

私が扱ってきた図面には偽尺で描かれた部分もありました。
見た目の長さは実寸と違うのに寸法の数値だけが正しく書かれている箇所があったんです。

配置図でさえ全体が偽尺のことがありました。
だから紙やPDFの図面をスケールで測って寸法を決めず、記載された寸法値や元データを確認します。

加工屋がデータを欲しがることと見た目が正とは限らないこと。
この折り合いは正直に言うと私も今でも割り切れていない部分があります。

だからデータを渡す場合も最終的な寸法値や加工指示は双方で確認するようにします。
渡して終わりではなく数値で合わせておくのが安全です。

新人と発注側がつまずくのはここ

三つの図面の名前を覚えても現場でつまずく所は別にあります。
私も苦労しましたし今も気をつけているところです。

つまずくのは図面の細部と設計者の意図を読み取るところです。
細かい詳細を見落としたり設計者が何をしたいのかを取り違えたりします。

図面は線と数字の集まりに見えて実は意図の塊です。
なぜこの寸法なのかを読めるかどうかで仕上がりが変わります。

もう一つ多いのが材質と商品名の見落としです。
指定された品番や材質を見落とすと物はできても中身が違うものになります。

形さえ合っていれば大丈夫という油断が一番危ないです。
図面のすみずみまで指定を拾う癖をつけておくと後で助かります。

まとめ。3つは役割で覚えると混乱しない

製作図は作るため施工図は納めるため加工図は加工するためです。
名前で覚えるより役割で押さえると混乱しません。

どれも誰が何のためにどこまで描く図なのかで分かれています。
そこさえ掴めば図面を渡されても慌てなくなります。

まずは目の前の図がどの役割の図なのかを考える癖からです。
それだけで図面の見え方がだいぶ変わってきます。

図面通りに現場が納まらないリアルはこの記事にまとめています

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この記事を書いた人

手取り9万整備士から、残業120時間超え現場監督まで走ってきた。
そこで一度心が折れて無職に。
底から再出発!机上の空論は書きません。
本日もご安全に。

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