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SK材とは?SK3・SK5の違いと現在の材質記号を発注側目線で解説

古い図面にSK3と書いてある。
今の材質名と違うのか何の材料なのか戸惑った人もいるはずです。

正直に言うと私自身SK材は扱ったことがなく馴染みも薄いです。
性能の差を知りたいのはむしろ私のほうでした。

だからこの記事は体験談ではなく調べて整理したものです。
古い図面のSK記号に戸惑う人と一緒に公式で確認できたことを押さえていきます。

目次

SK材とは何の材料か|炭素工具鋼

先に答えを書きます。
SK材は工具などに使う炭素工具鋼です。

JIS G 4401の炭素工具鋼鋼材に分類されヤスリ、刃物、治具などに使われます。
炭素量が高く焼入れなどの熱処理で硬さや耐摩耗性を持たせて使われる材料です。

ここで先に大事な注意を二つ書いておきます。
一つは旧記号のSK3などが現在はSK105などに改定されていることです。

もう一つはSK材の旧記号は数字が小さいほど炭素量が高いという体系です。
数字が大きいほうが上という他の材料の感覚とは逆なので気をつけます。

S45Cより硬いというより工具に使うことを前提に選ばれる材料です。
合金工具鋼と比べて焼入性が低く熱処理で変形などに注意がいる弱点もあります。

SKの記号は何を表しているのか

SKという記号の意味から整理します。
一般には工具鋼を表すSKという記号として使われておりSはSteelでKは工具のKouguに由来すると説明されることがあります。

問題は後ろの数字です。
SK材の旧記号は数字が小さいほど炭素量が高く大きいほど低くなります。

これは数字が大きいほど上位という他材料の感覚と逆です。
SK3はSK5より炭素量が高いという読み方になります。

ただし最終的な硬さは熱処理の状態でも変わります。
だから数字の大小だけで硬さや上下を決めつけないようにします。

SK3・SK4・SK5とは何か

SK3やSK4やSK5はSK材の代表的な種類です。
違いは主に炭素量で硬さや靭性のバランスに関わります。

旧記号現行記号炭素量の目安
SK3SK1051.00〜1.10%
SK4SK950.90〜1.00%
SK5SK850.80〜0.90%

現行記号の数字は炭素量の水準と対応しています。
炭素量の違いによって硬さや耐摩耗性や靭性などの狙いが変わってきます。

ただし数字が大きいSK5が上位というわけではありません。
最終的な性能は熱処理の状態にも左右されるので番号だけで決めつけません。

用途に必要な硬さと粘りのバランスで選ぶものだと押さえておきます。
どの種類にするかは図面の指定と用途で決まります。

SK3などの旧称と現在のJIS名称

ここがこの記事で一番押さえたいところです。
SK材はある時期の改正で記号が炭素量ベースに変わりました。

旧記号のSK3などは現在のJISではSK105などに改定されています。
新記号の数字は炭素量を100倍した近似だと考えると読みやすいです。

違いを整理すると読み方が見えてきます。
旧記号では番号が小さいほど炭素量が高く、現行記号は数字で炭素量の水準を読みやすくしたものです。

古い図面では旧記号のSK3などが残っていることがあります。
だから旧記号を間違いと切り捨てず現行記号との対応で読み替えます。

古い図面の記号はそのまま鵜呑みにしないほうが安全です。
図面の年代や材料証明を確認してから発注に進みます。

SK材とS45Cの違い

SK材とS45Cはどちらも炭素鋼ですが狙いが違います。
S45Cより硬いというよりSK材は工具用途を前提に選ばれる材料です。

S45Cは機械構造用炭素鋼で軸などの機械部品に使われます。
SK材は炭素工具鋼で刃物や治具など工具寄りの用途に使われます。

炭素量もSK材のほうが多い方向で硬さを出しやすい性格です。
ただしそれはSK材がS45Cの上位互換という意味ではありません。

S45Cは機械構造用の部品SK材は工具や耐摩耗の用途で使われる代表例が多いです。
どちらを使うかは図面の指定と用途で決まります。

SK材とSCM材の違い(簡潔に)

SK材はSCM材ともよく比べられます。
ただ両者は求める性能の方向が違います。

SCMはクロムやモリブデンを加えた合金鋼で焼入れのしやすさが持ち味です。
SK材はCrやMoなどを主な合金元素として加えた合金工具鋼とは異なる炭素工具鋼です。

だからSCMは強度が要る機械部品SK材は工具寄りと考えると整理できます。
ここでもどちらが上ではなく用途で選び分ける材料です。

SK材と熱処理の関係(詳細は別記事へ)

SK材は熱処理をして使うことが多い材料です。
焼入れ焼戻しで必要な硬さを得て工具として働かせます。

ただし硬くすればよいというものでもありません。
硬くしすぎると靭性とのバランスが崩れて欠けやすくなる場合があります。

合金工具鋼と比べて焼入性が低く、大きな断面では内部まで硬化させにくい場合があります。
熱処理では変形や焼割れにも注意が要ります。

熱処理をすると寸法や形も変わる場合があります。
だから加工の順番や寸法変化まで見て段取りすることが大事です。

熱処理後の寸法変化と加工順の話はこちらで詳しく書いています

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SK材が工具や刃物に使われる理由

SK材が工具や刃物に使われるのは高い硬さや耐摩耗性が得られるからです。
ヤスリ、刃物、ゲージ、治工具などに使われます。

ただし何でも刃物に使える万能材料ではありません。
高温になると硬さが下がるなど向き不向きもあります。

だから用途に合うかどうかは硬さだけで決めません。
使う条件に合わせて材質と熱処理を選ぶことになります。

SK材を機械加工・溶接するときの注意

SK材の加工性は状態によって変わります。
焼なましなどの素材状態か熱処理後かで削りやすさが違ってきます。

だから「SK材は削れない」とも「加工しやすい」とも一律には言えません。
どの状態で加工するかを含めて工程を考えます。

溶接もできるできないの単純な○×では語れません。
炭素の多い鋼は溶接で割れや硬化に注意がいる場合があるとされています。

私はSK材を自分で加工も溶接もしていないので体感では語れません。
条件は材質や状態に合わせてメーカーや技術資料で確認します。

古い図面のSK材を発注するときに確認すること

SK材で特に気をつけたいのが古い図面です。
旧記号をそのまま鵜呑みにせず図面の年代や材料証明を確認します。

旧記号と現行記号の対応を押さえたうえで材料屋に伝えます。
材質が現行記号か旧記号か、形状、寸法、熱処理の有無、素材状態、後工程も一緒に確認します。

ここを最初にそろえておくと行き違いが減ります。
古い記号のまま話が進んで別物になるのを防げます。

材料屋へ何を伝えて発注するかの全体像はこちらにまとめています

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まとめ

SK材は工具などに使う炭素工具鋼です。
旧記号のSK3などは現在のJISではSK105などに改定されています。

旧記号は数字が小さいほど炭素量が高いという他材料と逆の体系です。
S45Cとは目的が違い合金工具鋼と比べて焼入性が低い点にも注意がいります。

古い図面の記号は鵜呑みにせず年代や材料証明を確認する。
これがSK材と付き合うときの基本になります。

正直に言えば私も今回初めてここまで整理しました。
だからこそ古い記号は確認してから頼みたいと改めて思います。

分からない材料や古い記号が出たら調べて確認してから動く。
それだけで発注の行き違いはぐっと減るはずです。

本日もご安全に!

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この記事を書いた人

手取り9万整備士から、残業120時間超え現場監督まで走ってきた。
そこで一度心が折れて無職に。
底から再出発!机上の空論は書きません。
本日もご安全に。

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