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図面の三角マークの意味 知らんと現場で詰む。溶接記号の読み方を元溶接工が図解でつなげて解説

図面の隅に小さな三角マーク。
あれ一つで手が止まったことはありませんか。

私は溶接工から図面を見て指示を出す側に回りました。
その立場になって痛感したのが記号を読めん怖さです。

三角の意味を知らんまま進めると溶接する面を丸ごと間違える。
記号が読めんと発注も指示も現場で詰むんです。

目次

溶接記号は「基線・矢・記号」の三点さえ掴めば読める

難しそうに見える溶接記号も骨組みは単純です。
溶接記号は基線・矢・記号という三点さえ掴めば必ず読めます。

図①のように一本の実線に矢が付き記号が乗る。
これが全ての土台になります。

日本の溶接記号はJIS Z 3021という規格で決まっています。
今の版はISO 2553という国際規格に合わせた内容になっています。

基線=指示を乗せる土台の横線

基線は矢から水平に引く一本の実線です。
この線の上と下に記号や数字を乗せて指示を組み立てていきます。

線の端にくの字の「尾」が付くこともあります。
尾には溶接方法や検査などの補足が入りますが省略される場合も多いです。

矢=どこを溶接するか指す線

矢は溶接する継手を指す線です。
矢の先が向いた所つまり「ここを溶接せえ」という指差しになります。

開先を取る面を示す時は矢が折れ線になることもあります。
まずは矢の先が溶接する場所という基本だけ押さえてください。

一番よく出る「隅肉溶接」の記号

現場の図面で一番よく出会うのが隅肉溶接です。
その合図がこの三角マークになります。

三角マークが隅肉のサイン

基線に乗った直角三角形。
三角マークが出たらまず隅肉溶接のサインです。

板と板を重ねた隅を溶接する時の記号や。
[図②]の三角がまさにそれを表しています。

数字は脚長「a」が付けばのど厚

三角の横に付く数字が溶接の大きさを表します。
一般にzが付けば脚長・aが付けばのど厚を指すと覚えておくと読み違えが減ります。

数字の並びは「左が断面の大きさ・右が長さ」が基本です。
ただし細かい表記は図面によるので寸法の細部は必ず図面注記や規格で確認してください。

矢の側と反対側で溶接する面が変わる

ここが溶接記号で一番つまずく所です。
同じ三角でも基線の下か上かで溶接する面が変わります。

基本記号が基線の下なら矢の側・上なら矢の反対側を溶接します。
矢の側は矢が指す手前の面・反対側はその裏の面という意味です。

上下の両方に記号があれば両側を溶接せよという指示になります。
[図③]で下と上の描き分けを見比べてみてください。

そしてもう一つ落とし穴があります。
JISとAWSでは矢の側と反対側の配置が逆になります。

海外図面や輸入設備の図面では方式の確認が要ります。
どちらの方式か見ないまま読むと丸ごと逆に取ってしまうからです。

この上下を取り違えるとどうなるか。
本来溶接すべき面と逆の裏側を溶接してまうことになります。

裏を溶接した鉄は簡単にはやり直せません。
たった線一本の上下の差が現場では大きな手戻りを生むんです。

開先(V形など)と「全周・現場溶接」の合図

厚い板をしっかり繋ぐ時は開先を取ります。
その形も記号で表されます。

V形の開先ならその名の通りV字の記号が乗ります。
[図④]のレ形・K形・U形なども断面の形をそのまま記号にしたものです。

開先溶接では開先の角度やルートギャップが主な寸法になります。
ただし記号に書かれた寸法と現場の実際は別問題です。

開先の隙間つまりルートギャップは記号だけ見ても現場では合わへん。
実際どこまで許されるかはこっちにまとめてる。

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もう二つ現場で必須の合図があります。
矢と基線の交点に付く印がそれを教えてくれます。

矢と基線の交点の○は全周溶接・旗は現場溶接の合図です。
○が付けば部品の周りをぐるりと全部溶接せよという意味になります。

旗が付けば工場やなくて据付けの現場で溶接する指示です。
[図⑤]のこの二つは見落とすと段取りごと狂うので必ず拾ってください。

記号が読めると図面で恥をかかん

記号が読める人と読めん人では図面の前での動きがまるで違います。
読める人は迷わず段取りに入り読めん人は毎回誰かに聞くことになります。

とはいえ読めたら勝ちやありません。
記号はあくまで「どこをどう繋ぐか」の指示にすぎないからです。

記号が読めても実際の溶接は資格と正式な施工要領が要ります。
読む力と溶かす力は別物やと自分に言い聞かせてください。

そして記号を正しく読めても現場はその通りにいきません。
だからこそ最後にもう一枚この落とし穴を置いておきます。

記号が読めても図面通りにいかんのが現場や。
裏側や突起の落とし穴はこっちで書いてる。

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溶接記号は図面という現場宛ての手紙に書かれた道順です。
道順が読めれば迷わんし読めなんだら平気で裏道へ迷い込む。

その手紙をすらすら読めるようになった時あなたはもう図面の前で固まりません。

本日もご安全に!

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この記事を書いた人

手取り9万整備士から、残業120時間超え現場監督まで走ってきた。
そこで一度心が折れて無職に。
底から再出発!机上の空論は書きません。
本日もご安全に。

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