図面を渡された。
でも肝心の寸法が一つ抜けている。
これでは作れません。
逆に寸法だらけで何を見ればいいか分からない図面もあるんです。
私は図面を読み書きして加工屋に出す側でもあります。
寸法をどこまで書くかの話をします。
寸法は必要なものを過不足なく。自分が作れるように書く
先に言い切ります。
寸法は作るために必要なものを過不足なく入れる。
これが私の線引きです。
少なければいいわけやありません。
作るために必要な寸法は落とさず重複して迷わせる寸法は増やさないようにしています。
作る人がその図面と指定された情報を見て迷わず作れる。
そこを狙うんです。
機械製図では必要な寸法を明確に記入し同じ寸法を重複して入れないことが基本です。
やみくもに全部入れればいいわけやないんです。
寸法が足りない図面はどうなるのか
まずは足りないほうから見ていきます。
これは分かりやすく困ります。
寸法が抜けると作れず止まる
寸法が抜けると作れず止まるんです。
その一か所が分からないだけで手が動きません。
正直に言うと寸法が抜けた図面に当たることはあります。
人が描くものなので抜けが出ることもあるんです。
抜けている図面が来たらどうするか。
元のCADデータや設計条件から寸法を確認できる場合は、私が確認して指示することもあります。
ただし判断できない寸法を測った値だけで決めることはしません。
分からないものを勝手に決めて進めるのは危ないからです。
CADで拾おうにも偽尺だと拾えない
そもそもCADで拾う手にも限界があります。
CADで拾おうにも偽尺だと終わるんです。
CADデータ上の図形が実寸どおりに作られているとは限りません。
図形と記入寸法が一致しない図面なら、画面上で測った値をそのまま製作寸法にはできません。
だから記入された寸法を優先し判断できなければ設計へ確認します。
測るより読む。ここは図面の大前提なんです。
図面をスケールで測ってはいけない偽尺の話はこの記事にまとめています

寸法が多すぎる図面もやりにくい
足りないのが困るのは分かりやすい。
でも実は多すぎる図面もやりにくいんです。
抜けよりは軽く見られがちです。
でも書きすぎには書きすぎのしんどさがあります。

同じ寸法を別の場所にも重複して入れる
一つが重複です。
同じ寸法を別の場所にも重複して入れる書き方があります。
同じ寸法があちこちから何度も入っている。
どれを見ればいいのか逆に迷うんです。
同じ数字が別の場所から何度も出てくる。
すると読み手はどれが正なのか確認に手間取るんです。
同ピッチなのに数値を加算していく
もう一つがこれです。
同ピッチなのに数値を加算していく図面もあります。
同じピッチで並んでいるように見えても基準から各位置を示す必要がある図面もあります。
だからこの書き方そのものが悪いとは言いません。
ただ私が読んできた中では。
同じピッチをもっと簡潔に示せそうなのに、数字が大量に並んでいて、追いにくいと感じる図面もありました。
どこまで書けば十分なのか
では結局どこまで書けばいいのか。
私の線引きをはっきり書いておきます。
作るために必要な寸法を過不足なく入れる
基準はシンプルです。
作るために必要な寸法を過不足なく入れる。
その図面で迷わず作れるか。
それを満たす寸法がそろっていれば十分なんです。
必要な寸法がなければ作る側は判断できません。
分からない寸法を想像で決めてもらうわけにはいかないんです。
寸法をどの面を基準に入れるかの考え方はこの記事で書いています

多すぎると逆に分からなくなる
そして上限もあります。
多すぎると逆に分からなくなるんです。
親切のつもりで寸法を足していく。
でも度を越すとどれが大事な寸法か埋もれてしまいます。
足りないと作れない。
多すぎると迷う。この間のちょうどいいところを狙うんです。
まとめ。寸法は足りず困り、多すぎて迷う。必要十分な図に
もう一度整理します。
私は作るために必要な寸法を過不足なく入れるようにしています。
足りない図面は作れず止まります。
CADで拾おうにも偽尺だと拾えず終わります。
多すぎる図面も読みにくい。
同じ寸法の重複や同ピッチの加算は読む側を疲れさせることがあります。
足りなくても困る。
重複して情報を詰め込みすぎても読みにくくなる。
だから作るために必要な寸法が迷わず追える図を狙うんです。
加工屋に出す前に寸法の抜けを確認する話はこの記事にまとめています

寸法は多ければ親切というものやありません。
必要な寸法が抜けず重複で迷わせない。
私はそこを狙った図面が読みやすいと思っています。

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