「俺、無敵」→「ベッドから動けない」高卒元社長のキャリア崩壊とブログ再起術

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「俺は無敵だ。誰よりも働けるし、誰よりも結果を出せる」

数年前まで、本気でそう思っていました。 高卒から自動車整備士としてキャリアをスタートし、泥臭く現場を這い上がり、建設会社の社長という椅子まで手に入れた。 月120時間の残業も、休日なしの連勤も、すべて「俺が強いから」耐えられるのだと信じて疑いませんでした。

しかし、人生の落とし穴は、自分が一番調子に乗っている時に口を開けて待っています。

ある冬の朝。いつものように起き上がろうとした瞬間、体が鉛のように重く、指一本動かせない。 脳は「起きろ」と命令しているのに、身体が「もう無理だ」とストライキを起こしたのです。

診断名は、適応障害。 「無敵」だったはずの元社長が、トイレに行くのすら億劫な「引きこもり」に転落した瞬間でした。

今回は、そんなキャリア崩壊のリアルと、そこから私が「ブログ」という武器を使ってどうやって人生を再構築(リムーブ)したのか。その具体的な再起術をお話しします。

目次

崩壊のプロローグ:暴走する責任感と「社長」という名の孤独

なぜ、あそこまで追い込まれてしまったのか。 今振り返れば、原因は明確でした。「弱音を吐く場所」がどこにもなかったからです。

当時の私は、雇われ社長として、上(オーナー・株主)からの理不尽な要求と、下(職人・社員)からの突き上げの板挟みになっていました。 「社長なんだから、これくらいできて当たり前」 「現場のことは社長がなんとかしてくださいよ」

そのすべてを「俺がやるしかない」と抱え込みました。 誰かに相談することは「負け」だと思っていました。弱みを見せれば、高卒の自分がナメられる。そうやって虚勢を張り続けた結果、心の中で何かがプツンと切れる音がしました。

そして訪れた、強制終了。 キャリアも、収入も、社会的信用も。積み上げてきたジェンガが崩れるように、一瞬ですべてを失いました。

無職・貯金ゼロの暗闇で、唯一残った「指先」の自由

社長を辞任し、無職になってからの生活は悲惨でした。 貯金は生活費と治療費で瞬く間に溶け、残高はゼロに。 「社会不適合者」「負け組」……天井のシミを見つめながら、自分自身に呪いの言葉を吐き続ける日々。

そんなある日、ふと思いました。 「体は動かないけど、指先だけなら動くかもしれない」

外に出て働くのは怖い。人に会うのも怖い。 でも、布団の中でノートパソコンを開き、キーボードを叩くことならできるかもしれない。

それが、私がブログを始めたきっかけでした。 高尚な動機なんてありません。「これしか残っていなかった」のが真実です。

竹久流・ブログ再起術①:自分の「弱さ」をコンテンツ化する

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最初にブログに書いたのは、ノウハウでも成功法則でもありません。 「いかに自分が情けなく、辛いか」という懺悔でした。

今まで「俺、無敵」と強がっていた男が、初めて「助けてくれ」「辛い」と文字にしたのです。 すると、不思議なことが起きました。

「私も同じ状況です」 「社長でもそんな風に悩むんですね」

画面の向こうから、共感の声が届き始めたのです。 私が隠したかった「弱さ」や「失敗」が、誰かにとっては「勇気」や「救い」になる。 「失敗は、隠せばただの恥だが、晒せば価値あるコンテンツになる」 この事実に気づいた時、私の止まっていた時間が動き出しました。

竹久流・ブログ再起術②:ブログを「AI活用の実験場」にする

ブログを書き続けるうちに、欲が出てきました。 「もっと多くの人に読まれたい」「もっと効率よく書きたい」。

そこで出会ったのが、ChatGPTなどの生成AIでした。 元々アナログ人間だった私ですが、ブログという「自分の城」を育てるためなら、新しい技術も必死で覚えました。

  • 記事の構成をAIに考えさせる
  • 自分の愚痴をAIに壁打ちして、メンタルを整える
  • SEO(検索対策)をAIに分析させる

この「ブログのためにAIを使う」という経験が、後のキャリア復活に直結しました。 ブログ運営で培ったAIスキルが、建設業界に戻った際、「業務効率化ができるマネージャー」としての最強の武器になったのです。

竹久流・ブログ再起術③:社会への「リハビリ施設」として使う

適応障害からの復帰において、一番ハードルが高いのは「他者とのコミュニケーション」です。 いきなり職場に戻れば、また潰れてしまうかもしれない。

ブログは、そのための最高のリハビリ施設でした。 対面ではなく、テキストを通じて社会と繋がる。 自分のペースで発信し、反応をもらう。 嫌なコメントが来ればブロックすればいい(リアルな上司はブロックできませんからね)。

この「安全な距離感」で社会と関わり続けたことで、少しずつ失った自信を取り戻し、現場復帰への足掛かりを作ることができました。

結論:どん底にいるなら、キーボードを叩け

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「俺、無敵」だと思っていた頃の私は、実は一番脆かったのかもしれません。 今の私は、自分が弱いことを知っています。 そして、その弱さを補うために、ブログやAIという武器を使う術を知っています。

もし今、あなたが仕事のプレッシャーに押しつぶされそうだったり、あるいは既に心が折れて動けなくなっているなら。 無理に立ち上がろうとしなくていい。 ただ、その場に座り込んだままでいいから、スマホかPCを開いてみてください。

そして、今の辛い気持ちを書き殴ってください。 その文章は、あなたのキャリア崩壊を食い止め、V字回復させるための「最初の設計図」になります。

私が証明です。 ベッドから動けなかった元社長でも、こうしてまた、あなたに言葉を届けることができているのですから。

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