【完全版】高卒・スキルなしの「わたし」が年収を上げ、マネージャーになるために実行した「3段階のキャリアロードマップ」

「高卒の自分には、現場作業がお似合いだ」 「頭を使う仕事なんて、大卒のエリート様がやるもんだ」

かつて、油まみれのツナギを着て、手取り9万円の給与明細を握りしめていた頃、わたしは本気でそう思っていました。 世の中には見えない「階級」があって、自分は一番下の層で一生を終えるんだと、半ば諦めていました。

しかし、それは大きな間違いでした。 現在、わたしは建設事業の統括マネージャーとして、多くの部下を持ち、現場を動かし、経営に近い場所で仕事をしています。

学歴が変わったわけではありません。わたしは今でも「高卒」です。 変わったのは、「戦い方」と「立ち位置」だけです。

今回は、わたしが20代から現在に至るまで、泥臭く実行してきた「高卒がキャリアを這い上がるための3段階のロードマップ」を公開します。 これは、ただの精神論ではありません。資本主義社会で「持たざる者」が勝つための、生存戦略の記録です。

目次

第1段階:20代は「現場」で圧倒的な“解像度”を上げろ

まず、大卒のエリートたちがオフィスで研修を受けている間、わたしたち高卒が持つ最大の武器は何でしょうか? それは「現場のリアリティ(解像度)」です。

わたしは自動車整備士としてキャリアをスタートし、その後、溶接工、組立工として働きました。 正直、キツかったです。夏はサウナのような工場で汗を流し、冬は指の感覚がなくなるほど冷たい鉄を触り続けました。上司からスパナが飛んでくることもありました。

多くの人は、この時期を「下積み」と呼んで嫌がります。 早く楽な仕事がしたい、エアコンの効いた部屋に行きたい、と。

でも、ここでの経験が、後のキャリアで「黄金の価値」を生みました。

  • 「職人さんが何に怒り、何を求めているか」が肌感覚でわかる
  • 図面上の線一本が、実際の現場でどれだけの労力になるかが想像できる
  • 機械トラブルが起きた時の「音」や「匂い」の違和感に気づける

これらは、どんなに偏差値の高い大学を出ても、教科書からは絶対に学べないスキルです。 わたしは、この時期に「誰よりも現場を知る人間になる」と決め、仕事を趣味と言えるレベルまで没頭しました。

もし今、あなたが現場仕事をしていて「辛い」と感じているなら、こう考えてください。 「今、俺はエリートたちが一生手に入れられない“現場感覚”というレアカードを集めているんだ」と。 このカードは、次のステージで強力な切り札になります。

第2段階:「作業者」を卒業し、嫌われ役の「管理者」へ回れ

ここが、多くの高卒キャリアの分かれ道です。 一生、現場で手を動かす「職人」として生きるか。 それとも、現場を指揮する「管理者(マネージャー)」へ回るか。

収入を大きく上げたいなら、答えは一つ。 迷わず「管理者」へ回ってください。

わたしにとっての転機は、工場の組立工から「施工管理(セコカン)」へ転身した時でした。 正直に言えば、最初は怖かった。 「お前に何がわかるんだ」と年上の職人さんから怒鳴られるのが怖かったし、膨大な書類仕事ができる自信もありませんでした。

しかし、資本主義のルールは残酷です。 「手を動かす人」よりも「人を動かす人」の方が、市場価値が高いのです。

わたしは勇気を出して、プレイヤーからマネージャーへとジョブチェンジしました。 そこで活きたのが、第1段階で培った「現場の解像度」です。

大卒の現場監督が、教科書通りの指示を出して職人さんを怒らせている横で、わたしはこう言いました。 「あそこの配管、今の図面だと収まり悪いですよね? 俺が設計に掛け合って変更してきますから、少し待っててもらえますか?」

職人さんの目が変わりました。 「おっ、こいつわかってるな」と。 「現場の痛みがわかる管理者」は、建設業界において最強の存在です。 わたしはこのポジションを確立することで、学歴の壁を突破し、年収を一気に引き上げることに成功しました。

第3段階:弱点を「AI」で補い、独自のポジションを確立せよ

現場も知っている、管理もできる。 ここまで来れば、高卒でも十分に戦えます。 しかし、ここでわたしを襲ったのが「長時間労働」と「事務処理能力の限界」でした。

わたしは高卒です。正直、文章を書くのも苦手だし、複雑な計算やPC操作も得意ではありませんでした。 それをカバーするために、月120時間という異常な残業をしていました。「根性」で能力の穴を埋めていたのです。 その結果が、社長就任後の「適応障害」によるダウンでした。

「やっぱり、高卒には限界があるのか……」 どん底で無職になった時、そう思いました。

しかし、そこで出会ったのが「AI(人工知能)」です。 これが、わたしのキャリアの最終ピース(ラストピース)となりました。

  • 苦手なメール作成は、ChatGPTに箇条書きを渡して「丁寧なビジネスメールにして」と頼めばいい。
  • 複雑な工程表の計算も、AIに任せれば一瞬で終わる。
  • 日報や報告書も、音声入力とAI要約で自動化できる。

AIは、わたしたちの「学歴コンプレックス」を物理的に消滅させてくれるツールです。 語彙力がなくても、論理的思考が苦手でも、AIという「優秀な秘書」がいれば、大卒エリートと同等、いやそれ以上のスピードでアウトプットが出せる。

わたしは現在、現場叩き上げの「経験」と、AIによる「効率化」を掛け合わせることで、「現場の心もわかるし、デジタルにも強い統括マネージャー」という、唯一無二のポジションを築いています。

結論:学歴がないからこそ、戦略的に動け

わたしのキャリアを振り返ると、一つの法則が見えてきます。 それは「人が嫌がる場所に行き、足りない武器を拾い続けた」ということです。

  1. みんなが嫌がる「3K(きつい・汚い・危険)」の現場で、「現場感覚」を拾った。
  2. 職人が嫌がる「責任ある管理職」へ進み、「マネジメント力」を拾った。
  3. アナログな業界人が嫌がる「AI」を取り入れ、「業務効率」を拾った。

この3つを掛け合わせている人間は、今の建設業界にほとんどいません。だからこそ、高卒でも勝てるのです。

「自分には何もない」と嘆くのはやめましょう。 あなたには、これから拾える武器が山ほど落ちています。

まずは、今の現場で誰よりも詳しくなること。 次に、少しだけ視座を上げて、リーダーの役割を担ってみること。 そして、家に帰ったらスマホでAIを触ってみること。

この小さな一歩の積み重ねが、数年後、あなたを想像もしなかった高い場所へと連れて行ってくれます。 手取り9万だったわたしが、ここまで来れたんです。 あなたにできないはずがありません。

「上向いてりゃ、いつか這い上がれる」 まずは今日、自分のキャリアの現在地を確認することから始めましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次