妻子持ちで無職になった。家族に「大丈夫」と言い続けた本音。

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「大丈夫だ」

適応障害になってから、この言葉を何百回言ったかわからない。

妻に言った。 子供に言った。 親に言った。

全員に「大丈夫だ」と言い続けた。

全然大丈夫じゃなかった。

目次
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「大丈夫」と言い続けた理由

「大丈夫じゃない」と言葉にしたら、本当に大丈夫じゃなくなる気がしていた。

口に出したら崩れる。 崩れたら戻れない。 だから「大丈夫だ」という言葉で自分を押さえていた。

妻を心配させたくなかった。

心配させることで、さらに自分が弱くなる気がした。

妻子持ちで無職。 それだけで十分すぎるプレッシャーがある。 そこに「実は全然大丈夫じゃない」を加えたら、どうなるかが怖かった。

だから毎日「大丈夫だ」と言い続けた。

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毎晩電卓を叩いていた

子供が寝てから、毎晩一人でスマホの電卓を叩いていた。

毎月の固定費を計算した。

家賃。 光熱費。 食費。 子供にかかるお金。 保険料。 車のローン。

収入はゼロ。

貯金から毎月これだけ消える。

「あと何ヶ月持つか」を計算した。

数字は正直だった。

毎月確実に減っていく。

増える見込みがない。

「あと8ヶ月」「あと7ヶ月」と数字が減っていくのを、毎晩見続けた。

妻には見せなかった。

見せたら心配させる。 心配させたら自分がさらに追い詰められる。

だから一人で毎晩電卓を叩いた。

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子供の笑顔がつらかった

子供は何も知らなかった。

毎日「おとうさん、おかえり」と笑いかけてくれた。

「おとうさん、あそぼ」と来てくれた。

その笑顔に応えられなかった。

一緒に遊ぼうとした。 でも床に横になったまま動けなかった。 「ちょっと休んでるだけだよ」と言った。

子供は「おとうさん、ねてるの?」と聞いてきた。

「うん、少し疲れてるだけだよ」と答えた。

その言葉を言いながら、情けなかった。

現場では誰より動いていた。 職人に指示して、問題が起きれば対処して、誰かが困っていれば助けた。 それが私だった。

その人間が、子供と遊ぶ体力もなかった。

子供の笑顔を見るたびに「父親がこんなんでどうするんだ」という気持ちが胸を締め付けた。

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妻に言えなかったこと

妻には全部を話さなかった。

毎晩電卓を叩いていること。 「俺がいなければ保険金が入るのか」と考えた夜があったこと。 「このままでは家族に迷惑をかけるだけだ」という考えが頭をよぎっていたこと。

全部は言えなかった。

今でも全部は話していない。

でも妻はわかっていたと思う。

毎晩電卓を叩いている音を聞いていたと思う。 顔色で察していたと思う。 笑えなくなっていることに気づいていたと思う。

それでも毎日「大丈夫?」と聞き続けてくれた。

「大丈夫だ」と言うたびに「大丈夫じゃないよね」とわかりながら、それでも聞き続けてくれた。

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「一緒に考えよう」という5文字

書類審査に4件連続で落ちた夜のことだ。

また電卓を叩いた。 貯金の残高を確認した。 就職もできない。 貯金は減る。 外にも出られない日がある。

「もう終わりかもしれない」と思った。

妻がその日「一緒に考えよう」と言ってくれた。

5文字だった。 それだけだった。

責めなかった。 「なんで4件も落ちるんだ」とも言わなかった。 「早く働いてくれ」とも言わなかった。

ただ「一緒に考えよう」と言ってくれた。

その言葉で翌日、また動けた。

職業訓練校に申し込みの電話をかけたのは、その翌朝だった。

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家族がいることの意味

適応障害で無職になったとき、「家族がいるからがんばれる」という気持ちと「家族がいるからプレッシャーがある」という気持ちが同時にあった。

どちらも本当だった。

「家族を養わなければ」というプレッシャーが、毎晩電卓を叩かせた。

でも「家族がいる」という事実が、翌日また動く理由になった。

子供の「おとうさん、おかえり」という一言が、翌朝起き上がる理由になった。

妻の「一緒に考えよう」という5文字が、就職活動を続ける理由になった。

プレッシャーと支えは、同じものだった。

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今、同じように「大丈夫」と言い続けている人へ

「大丈夫だ」と言いながら、全然大丈夫じゃない人がいると思う。

毎晩電卓を叩いている人がいると思う。

家族に本音を言えない人がいると思う。

伝えたいことは一つだ。

「大丈夫じゃない」と言えなくても、それでいい。

言えないなりに、毎日続けていれば、いつか動き出す。

私がそうだった。

壊れたことは、終わりじゃなかった。

今、私はポッドキャストを配信して、ブログを書いて、前に進んでいる。

次の記事では「無職なのに風呂が壊れた。70万円の見積もりが来た話」を書く。

どん底にさらに追い打ちがかかった日の記録だ。

もっと読みたい人へ

この話、音声でも聴けます。

「壊れた私が、AIで再び動き出すまで。」ポッドキャスト配信中。

Spotify・Apple Podcast・Amazon Musicで聴ける。

「takehisa mutoチャンネル」で検索してください。

stand.fmはこちら

(stand.fmのURLは後日)

そしてこのブログの裏側、ポッドキャストを作った記録、数字の全公開はnoteに書いてる。

壊れた私が、AIで再び動き出すまで。

AIポッドキャストで本当に稼げるのか?全部見せる実証実験

壊れたことは、終わりじゃなかった。 私がその証拠だ。

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